k.onoderaの映画論

blog 
critique 
information 
contact 
link 

critique 

映像: 野球、おっぱい、ラーメン。

とにかくこんなにきれいに日本を撮った映画はまれである。
以前テレビで、日本の伝統芸能を題材にしたドキュメントっぽい映画を途中から観、その素晴らしくきれいな映像にびっくりして、「日本にこんなに才能のある映像作家がいたのか!?」と思い調べたら、それは『書かれた顔』という、スイスのダニエル・シュミットという監督の作品だった。
なぜ日本人は日本をきれいに撮れないのか。

例えば大林宣彦監督の尾道の映像や、岩井俊二の絵葉書的映像などは、あまりいいとは思えない。
そこには日本人の大多数の興味の対象が、常にくだらないところに収まっているところにあるからだと思う。
美しいショットに対する渇望感があまりないのだ。
フレデリック・ボワレは、「日本人の興味は野球、おっぱい、ラーメン」と言う。そのとおりだと思う。
また、アメリカ人が日本で撮る作品にも、いいものが少ない。
例えばアカデミー賞にノミネートされた、ソフィア・コッポラの『ロスト・イン・トランスレーション』を観ただろうか。
彼らが日本や他国で映画を撮るときには、エキゾシズムばかりを追い求める。
そういうときに、しばしばアメリカ人の感性に落胆させられるものである。
ただ、ガス・ヴァン・サントやリチャード・リンクレイターのような、インテリジェンスと感性に溢れた作家もいるわけで、日本にも北野武や黒沢清がいる。そのあたりフォローを入れておくが…。


PREVIOUS NEXT
Copyright(c)2006 k.onodera All rights reserved.